最近は家族葬でおくる方が多く、打ち合わせの際に良く「家族だけだから1日で終わらせたい」というご要望を頂きます。
もちろんご家族の要望ですからお受け致しますが、一言アドバイスをしております。「お身体の負担・遠方から来る方の負担を考えればお気持ちはわかります。ただ、多くのお葬式を見てきた立場から感じるのは、1日葬では、親族への挨拶・お寺様への挨拶・葬儀社との打合せなど、慌ただしく過ぎてしまい、ゆっくりと故人様を偲ぶお時間が取れないことが多いですよ。 通夜はそういった挨拶や打合せを2日に分けて行える為、ゆったりとした時間を過ごすことができますので、家族葬の場合であってもお通夜はお勧めいたします」「宗教的な意味合いでいってもお通夜のお経・葬儀のお経にはそれぞれに意味がありますしね」
金銭的な問題でお通夜を悩んでいた方に対しては「お通夜を行わないとしても、祭壇・お棺・霊柩車など必要な物は変わりませんので、お通夜をなくしても人件費1日分2万〜5万位しか費用はかわりません」と伝えると、「じゃあお通夜もやる」となる方もいらっしゃいます。 大切な人を亡くされた中で、初めて会った葬儀社の人間に、高額な請求をされるのでは?と警戒していたのでしょうか? (葬儀=追加料金ばかりで当初の予算より高額になる)という悪癖まだまだ強い業界です。悲しいかな同業の中には今だに追加料金で如何に上乗せするかを競う業者もいるのが実情です。 現在の葬儀業界のトレンドは入口を小さく(安く)出口は広く(高く) いかに安く見せ(広告して)集客・追加料金で高額にするか。こんな悪癖が蔓延っています。 消費者庁に景品表示法に基づく措置命令を受けている業者が”現在の葬儀 受注件数日本一ですから・・” この現状を踏まえ、過度な宣伝文句に騙されずに、お葬式という大切な式典で後悔しない為に、今一度ご自身で情報収集・安心できる葬儀社を決めておかれることをお勧めいたします。 そしてお通夜は何のために、誰のためにするのか「家族葬でのお通夜の意義」をゆっくりと考えてみていただければと思い、拙い分ですが思いを語らせて頂きました。